検査の基準値・正常値のまとめ

【血清クレアチニン検査値が低いケース】

検査ぶっく♪では血清クレアチニン検査値が低いケース場合に疑われる筋ジストロフィーの種類や症状の特徴などについて入門者向きに解説しております。

◆血清クレアチニン検査値が低いケースの解説(もくじ)

◆検査値が基準値より低い場合に疑われる疾患

血液検査の結果、血清クレアチニン検査値が基準値の範囲よりも低くなっている場合のケースについて見ていきましょう。

このように検査値の数値が基準値よりも減少しているケースは、「筋ジストロフィー」などの筋肉性疾患の可能性が検討されます。

筋ジストロフィーは、筋肉が減少していく疾患です。

クレアチニン血中量は筋肉量に比例する為、クレアチニン血中濃度も筋肉量の低下に伴って数値が減少します。

また、手術後など長期間病院のベット生活を行った場合も筋肉量が減少する為、クレアチニン数値が減少します。

※数値の低下が見られる場合は筋肉量の低下の可能性を検討する

同様に寝たきり状態になってしまった場合なども、やはり日常生活で使用される筋力も衰えてくる為、筋肉量が低下し結果的に数値に減少を招くことになります。

クレアチニン数値が低い場合は、このように筋肉量の減少の要因を検討していくことになります。

◆筋ジストロフィーとは?

筋ジストロフィーとは筋肉が萎縮しながら徐々に減少していく筋肉の疾患の総称です。

医学的に発症の原因が完全に解明されている病気ではありませんが、遺伝性をもつことや、その対症療法は徐々に確立されつつあります。

筋ジストロフィーは原因不明の難病です

筋ジストロフィーに関する詳しい情報をお探しの方、また可能性が検討される場合は、一度、社団法人日本筋ジストロフィー協会にご相談することをお勧めします。

産まれてすぐの乳児期~幼児期にかけては元々それほど大きな筋力を必要とする行動が少ない為、なかなか発見することが困難な疾患のひとつです。

基本的に初期症状としては、筋力の低下が要因となって発生する過度の転倒などで、不安を覚えるようになってから病院を受診し病気の発症に気がつくケースが大半です。

◆筋ジストロフィーの種類と特徴について

筋ジストロフィーは遺伝子の配列情報、症状の特徴、発症年齢など様々な情報を元に幾つかの型に分類されます。

中でも、進行が早いデュシェンヌ型筋ジストロフィーは、発症患者の大半を占める型です。

筋ジストロフィーは骨格筋(随意筋とも呼ぶ)と呼ばれる、自分の意思で動かすことができる筋肉が顕著に減少していく疾患であり、症状が進行すると歩行が困難になるなど日常生活にも支障をきたす疾患です。

血液検査の結果、数値が極端に低い数値を示した場合は担当の医師と現状をしっかり確認し、疾患や病気の可能性がないか?更に詳しい検査が必要かどうか?についてしっかり相談しておきましょう。

以下におおまかな分類ではありますが筋ジストロフィーの種類と特徴についてまとめておきます。

筋ジストロフィーの種類と特徴
種類特徴及び傾向
デュシェンヌ型筋ジストロフィー進行性の筋ジストロフィーの大半はこの型。進行スピードも速く乳・幼児期から発症する。
ベッカー型筋ジストロフィー進行性だが進行速度はやや緩やか。発症年齢も10代以降が大半。
エメリ・ドレフュス心伝導障害を発症しやすい特徴をもつ。多くはペースメーカー治療が行われる。
先天性筋ジストロフィー中枢神経症状を合併する福山型と非福山型に分類される。