検査の基準値・正常値のまとめ

【1秒率の計算式・求め方とは?】

検査ぶっく♪では1秒率の計算式・求め方について入門者向きに解説しております。

◆1秒率の計算式・求め方とは?(もくじ)

◆1秒率の計算式・求め方

肺活量検査の検査結果用紙を見てみると「1秒率」という項目があります。

この1秒率とは、全体の呼気量に対する、1秒で最大に吐き出すことができる呼気量である1秒量の比率のことを指します。

肺活量測定で1秒率を使用した数値を指標とする疾患としては閉塞性肺疾患があげられます。

閉塞性肺疾患では%肺活量は変化を示しませんが、1秒率は低下する為、1秒率は閉塞性疾患の有能な指標となるためです。

1秒率を算出する際の計算式は、非常にシンプルに「1秒量」÷「努力性肺活量」×100で1秒率を算出することが出来ます。

※1秒率=「1秒量」÷「努力性肺活量」×100

◆スパイロメトリー測定器(スパイロ検査)

肺活量検査を実際に受けたことがある方はご存知かと思いますが、肺活量測定検査では「肺活量を測定する専用機器」を使用して測定を行います。

この測定機器は「スパイロメトリー」と呼ばれる機械で、%肺活量、1秒率を簡単に測定することが可能な測定器です。

%肺活量とは、測定の際にあらかじめ定められている一般的な肺活量の基準値(予備値)で肺活量数値を割りだし数値を算出します。

もし%肺活量が80%を下回るような場合は、呼吸器系の疾患の可能性や、拘束性肺機能障害の可能性を検討していくことになります。

慢性閉塞性肺疾患の検査ではスパイロ検査と呼ばれる検査がありますが、これはスパイロメトリー機器を使用する検査であることから名づけられた略称です。

◆測定値から推測される肺機能障害の種類

肺活量測定器で算出された1秒率数値がもし70%以下だった場合。

この場合は、気管支系の疾患及び「閉塞性肺機能障害」の可能性を検討していかなくてはいけません。

ぜんそくを持病で持っている場合は、この閉塞性肺機能障害を発症しやすく、既に酸素が十分に取り込めないことから苦しい酸欠の状態であるケースもあるので、喘息発作が出ている場合や、発作がでそうな時は、無理をせずに検査は後日にまわすようにしましょう。

【測定値から推測される肺機能障害の種類】
項目測定値肺機能障害の可能性
%肺活量80%以下拘束性肺機能障害
(こうそくせいはいきのうしょうがい)
1秒率70%以下閉塞性肺機能障害
(へいそくせいはいきのうしょうがい)