妊娠中の妊婦の場合は通常TSH値が低下しますが、甲状腺の持病を既に持っており、ホルモン補充療法を行っている場合は妊娠中であっても継続的に治療を続けます。(⇒妊婦のTSH値の低下の原因参照)
尚、甲状腺の機能が既に機能しなくなっている場合は生涯を通じて甲状腺ホルモン剤の服用を続けることになります。
妊娠中は風邪薬でさえも気を使う妊婦ですから、甲状腺ホルモン剤を飲むことに抵抗がある方も多いかと思います。
しかし、この甲状腺ホルモン剤は本来体内で分泌されている成分と同様の成分構成で製造されているお薬である為、妊娠中に服用を継続しても問題ありません。
但し、妊娠中には様々な制限が入る為医師の指示に従って服用を継続していくことになります。
気になる赤ちゃんへの副作用などの影響ですが、甲状腺ホルモンは剤は赤ちゃんとの栄養素や血液成分の唯一の通路である「胎盤」を通過することはありません。
また授乳中のママの場合も、母乳からホルモン剤が出ることはありませんのでご安心下さい。
当然服用を続けても胎盤から必要な栄養素は赤ちゃんに送り続けられます。
ホルモン剤を使用したことによって胎盤機能が低下するのではなく、胎盤そのものがホルモン剤を通さないので普通の状態と変わりないということですね。
~ポイントのまとめ~
★胎盤はホルモン剤を通さない
★母乳も問題なし
★服用を今までどおり継続すること