血液中に含まれている白血球は大きく分類すると
①顆粒球
②リンパ球
③単球
の3つの種類の白血球に分類することができます。
更に顆粒球は染色の方法によって以下の3種類に分類されます。
●好中球
●好酸球
●好塩基球
その為、白血球は大きく分類すると
●好中球
●リンパ球
●単球
●好酸球
●好塩基球
と呼ばれるそれぞれの働きをもつグループに分類されます。
この5種類に分類された各々の比率を示す区分けを「白血球分画」と呼びます。
白血球分画検査では白血球全体を100として各分画が占めるパーセンテージを指標として検査値が比率で表示されます。
白血球内の大半を占めるのは「好中球」と「リンパ球」でこの2つの分画だけで、白血球の85~90%以上を占めております。
【白血球分画(百分率)比率範囲一覧表】 | |
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白血球分画の種類 | 単位(%) |
好中球 | 34~80 |
リンパ球 | 19~59 |
単球 | 12%未満 |
好酸球 | 10%未満 |
好塩基球 | 3%未満 |
白血球分画の測定が行われる主な目的は、細菌による感染症や骨髄性白血病の診断や治療の経過を観察する目的が主力です。
体内に細菌が侵入すると白血球は活動を開始しますが、白血球の中でも主力として戦いを行うのは好中球です。
ですから細菌が体内に侵入している場合は、好中球が増加するため白血球分画における好中球の血中比率も高くなります。
また体内にウイルスが侵入した場合は、白血球の中でもリンパ球が主力となって戦います。
リンパ球の比率の変動は非常に大きく、やはりウイルス感染症に感染している場合はリンパ球の数が増加します。
このように分画を調べることでどのような疾患を発症しているのかの手がかりを得ることが分画検査数値の重要なポイントです。
※比率を見ることで疾患の可能性を検討する指標となる