甲状腺ホルモンはTSHが甲状腺内の受容体と合成して分泌されます。
バセドウ病とは、この甲状腺ホルモン受容体に異常が生じ、甲状腺を過度に刺激しすぎてしまうことによって甲状腺の肥大症を招く疾患です。
人体のホルモンは、受容体と合成することで酵素を生成し人体内の細胞に作用をもたらします。
逆に言えば、この酵素の状態に出来ない限りホルモンの効果・作用は発揮できないということでもあります。
バセドウ病では、この受容体が過剰に甲状腺を刺激し続けることで甲状腺ホルモンの異常分泌を促す甲状腺機能亢進症の一種なのです。
甲状腺ホルモンは、体温の調節や新陳代謝の促進だけでなく心臓機能の活性化、胃腸のバランス、脳の活性化など人体の広い範囲で作用するホルモンです。
この甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、体温の向上や心拍数の向上などのバセドウ病独特の症状を発症するようになります。
微熱が継続的に続く場合などは一度検査を受けましょう。
~ポイントのまとめ~
★バセドー病は甲状腺肥大症を招く病気
★病気になると甲状腺の異常分泌症状を発症する
★甲状腺機能亢進症は様々な症状をもたらす
甲状腺機能亢進症のひとつであるバセドウ病の症状の特徴について見ていきましょう。
バセドウ病のイメージとしては目玉・眼球が前方へ飛び出してくる。
このようなイメージをもたれている方が多いかもしれませんが、このように見た目にわかるまでの症状に至るのは長期的に症状が継続したケースです。
一般的な症状としては以下のような症状があります。
TSH血液検査が行われる場合の病気の可能性
☆食欲が異常に増す
☆食事の量は増えるが体重はむしろ減少する
☆37度台の微熱が常時続く
☆血圧の上昇
☆心拍数・脈拍数の上昇
☆大量の発汗症状が続く(体温コントロールができない)
以上の様な症状が継続的に確認されるケースでは、一度病院の診察を受けてバセドウ病の可能性を診察してもらうと良いでしょう。
バセドウ病の症状の中でも特に食べても食べても体重が増えない。
例えば食生活や日常生活の変化も無く半年で10キロ近く痩せるような場合は検査が必須です。
短期間で体重が減少する場合は、最悪の場合「がん」をイメージされる方も多いかと思いますが、バセドウ病や自律神経失調症などの症状にも該当します。
その為、血液検査を行い病気の特定を行う事が大切となります。
尚、血液検査の結果バセドウ病の可能性が検討される場合は甲状腺ホルモンの合成を抑える薬であるメチマゾールなどを使用した薬物療法や甲状腺の細胞数そのものを減少させるアイソトープ(放射性ヨード)治療を行うか検討していくことになります。
~ポイントのまとめ~
★食べても食べても急激に痩せる・体重の減少を招く場合は要注意
★37度台の微熱が常時続く
★新陳代謝の高まりによって心臓への負担も高まる