血小板減少性紫斑病とは、原因が現在の医学では解明されていない疾患のひとつで、何らかの要因が伴って血中内の血小板の数が減少する疾患群の総称のことを指します。⇒血小板数を測定する検査の解説はこちら
※血小板の数の減少に伴う紫斑病を総称して血小板減少性紫斑病と呼ぶ
紫斑とは文字通り紫色の斑点の意味で、皮下組織に内出血のような青あざが出来やすいと言う症状をもつことから、その症状を伴う疾患を紫斑病と呼びます。
尚、この疾患は原因がわからない、特定されていないという経緯もあり「特発性血小板減少性紫斑病」と呼ばれます。
血小板の血液検査の結果数値が極端に低い数値を示している場合は、まず紫斑病の可能性を検討していきます。
特発性血小板減少性紫斑病の症状の最大の特徴は、出血性のあざが出来やすい点です。
血小板は血液を凝固する働きをもつ成分ですから疾患によって血小板数が減少すると
◆鼻血が止まらない
◆皮膚の内出血、皮下組織の内出血が多くなる
◆歯茎に出血がおきやすい
◆点状のあざが皮膚上に見られる
◆血尿
◆月経の過多
などの症状が見られるようになってきます。
血小板減少性紫斑病は発症のタイミングや発症期間によって、大きく2種類の紫斑病に大別されます。
ひとつは、幼児期に発生しやすい傾向がある急性の血小板減少性紫斑病です。
急性の場合は半年程度で自然に治癒してしまうケースも多く症状が発症後、約半年程度の期間で緩和し改善にむかいます。
対して6ヶ月以上たっても症状が一向に回復してこない場合は、慢性の疾患として慢性血小板減少性紫斑病と診断されます。
【血小板減少性紫斑病の種類と特徴】 | |
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項目 | 特徴 |
急性特発性血小板減少性紫斑病 | 一般的に自然に回復するか治療によって6ヶ月以内に症状の改善が見られる紫斑病 |
慢性特発性血小板減少性紫斑病 | 発症後6ヶ月以上経過しても改善が見られない場合など |