腎不全とは、腎臓の機能が極度に低下し、腎臓がもつ最重要機能である濾過機能がほぼ正常に機能しない状態となった腎臓状態の事を指します。
腎不全になると様々な腎機能障害を発症しているのが一般的で最終的には尿毒症症状を引き起こすようになることから人工透析療法を行うことになります。
※腎不全とは腎臓の糸球体濾過率が極端に低下している状態のこと
日本人に特に多いのは慢性腎不全と呼ばれる疾患で、腎機能の低下レベル、糸球体濾過量によって進行状態がわかります。
CKDと呼ばれる慢性腎臓病の指標では第4ステージに入った段階で人工透析が必要とされております。
更に第5ステージに入ると腎不全と診断され定期的な人工透析が必ず必要となります。
腎機能の状態を確認する検査としては血液検査と尿検査がありますが、基本はクレアチニン検査とクレアチニンクリアランス検査、尿素窒素検査などを行い数値から状態を確認していきます。
また症状がやや重い可能性がある場合は腎生検によって細胞の一部を採取し病気の特定を行ってから治療を開始していくのが腎臓疾患の治療の基本です。
CKDとは、様々な腎機能障害や他の病気、疾患が要因となって腎臓の機能が低下した慢性腎臓病のことです。
慢性腎臓病とは糸球体濾過率が正常値のおおよその範囲から約60%未満に低下した状態のことを指します。
※CKD=慢性腎臓病
慢性腎臓病の最大のポイントは一度腎臓の機能が低下すると、その低下した腎臓の機能は元に戻らないという点です。
仮にAさんの腎臓の機能が基準レベルから50%低下しているとしましょう。
この場合は、どんな治療を行ってもAさんの腎機能の最大値は50%以上になることはありません。
失った腎機能は戻らないという点がこの腎臓疾患の危険性を示しております。
※CKDの場合は失った腎機能が回復することはない
腎機能障害や腎臓病になってしまった場合、治療の基本は食事療法による治療です。
低下した腎臓の機能は残念ながら回復することはありません。
ですから腎臓に負担をかけない食材を選択することが重要となります。
※食事療法=負担を極力かけない食生活へシフトすることが重要
医師の診断では、食事療法を取り入れる場合幾つかの食事制限の指導が間違いなく入ります。
具体的には蛋白質の摂取制限、塩分の摂取制限が主体です。
一般的には体重×1グラムの蛋白質を摂取することが望ましいとされていますが、腎臓病ん食事療法ではこのたんぱく質摂取量を3分の2から半分の0.5グラム程度まで落としていくケースが多くあります。
※たんぱく質摂取量の目安=体重×1グラムの3分の2~2分の1の範囲
逆にこれ以上の食事制限を加えると、人体の活動に支障をしたす可能性もあるので注意が必要です。
栄養成分の管理は食事療法の最大のポイントです。
慣れるまでは、病院の医師が推奨するレシピ表を参考にしたり、「栄養士」や「管理栄養士」などプロの管理士に献立の作成を依頼するのも良いでしょう。
症状を放置した後に訪れる高額な透析費用などを考えれば、食事療法は最も費用対効果の高い治療法とも捕らえる事ができます。
~ポイントのまとめ~
★腎不全とは腎臓の糸球体濾過率が極端に低下している状態のこと
★CKDの場合は失った腎機能が回復することはない
★たんぱく質摂取量の目安=体重×1グラムの3分の2~2分の1の範囲が望ましい制限範囲