心室細動とは、心電図の波が心臓が停止している状態とほぼ同様の状態を示す症状です。
状態としては心臓内部、心室内のあらゆる部分で刺激が発生し心室内の筋肉がばらばらに収縮しようとして働きます。
結果的に、心室全体としての収縮ができなくなり心臓は痙攣をおこしたように震えます。
心室細動は不整脈の中でも、危険な状態を示す不整脈であり「致死的不整脈」とも呼ばれております。
心室細動の発症要因は、他の心臓疾患が要因となって心臓に何らかの異常が発生して起こります。
ですから、心臓疾患の持病をもっている場合は、それらの疾患が要因となって心室細動を発症する危険性があると言えるのです。
一般的に言われる「突然死」の原因として最も多い疾患も、この心室細動であると言われております。
心室細動を引き起こす可能性が高い疾患としては以下の心臓疾患が考えられます。
●心筋梗塞
●心筋症
●心不全
●心筋炎
●右異形成症
持病をもっていないケースで心室細動が発症するケースでは、実は既に何らかの心臓疾患を伴っていた可能性も考えられます。
心室細動が発生すると、数分で患者は死に至る事になります。
心室細動では、心室が収縮できない状態である為、心臓は最大の働きである全身へ血液を送りだすポンプとしての役割を果たすことができなくなります。
結果、心臓から血液を送られない状態が10秒ほど続くと意識をまず失います。
次いで脳への血流も徐々に途絶え、脳死に至ります。
ですから、心室細動をもし起こしている場合は、何よりもまず「心臓マッサージ」を行い、血流の流れを維持することが大切です。
心臓マッサージ後は電気ショックなどの処置を行いますが、応急処置でまずできることは心臓マッサージと救急車の手配です。