甲状腺機能亢進症とは、甲状腺の働きが異常に活発になり、多量の甲状腺ホルモンが分泌されるようになる疾患の総称です。
甲状腺機能亢進症は、「20代~30代」に発症するケースが最も多く、男性よりも女性に多く発症する傾向にあります。
甲状腺機能亢進症になると、一般的に心拍数が増加する傾向が見られます。
これは代謝が盛んになる為であり、「心拍数、脈拍数」ともに増加し、稀に不整脈も確認されるようになります。
甲状腺機能亢進症は、まだ発症原因が正確に解明されていない疾患のひとつです。
その為、自律神経系の疾患なのか、他の病気が原因となって症状を発症しているのかについての原因の特定が難しいという点もこの疾患の特徴です。
しかし、亢進症患者の多くには幾つかの症状による特徴及び傾向が確認されております。
以下に甲状腺機能亢進症の症状の特徴をまとめます。
●動機・息切れ・高血圧症状
●食べてもやせる
●食欲が増す
●大量の寝汗をかく
●水を多く飲む
●夏バテしやすい
●軽い運動で大量の汗をかく
●短気になる(但し自覚症状はない)
以上が代表的な甲状腺機能亢進症の症状の特徴です。
寝汗が急激に増加したり、食欲が旺盛であるにもかかわらず体重が減少していくような場合は甲状腺機能亢進症の症状の特徴に類似しておりますので、念のため病院で検査を受けることをお勧めします。
甲状腺機能亢進症を発症すると、心拍数、脈拍数ともに増加し、動機や息切れも感じやすくなります。
甲状腺機能亢進症を発症している成人患者の場合、安静時であっても脈拍数値が基準値内に収まっていることは稀です。
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また不整脈なども発生するケースもあり、不整脈と併せて頻脈が確認されるようになってきます。
但し、このような不整脈は「甲状腺機能亢進症の治療」を的確に行っていくことで不整脈の症状も次第に治まってくるケースが大半です。
尚、甲状腺機能亢進症患者の脈拍数は、平常時でも90以上の頻脈状態数値を平均的に示すのも大きな特徴です。
不整脈と聞くと心臓病を想定し不安になる方も多いかもしれません。
しかし、先ずは不整脈の治療よりも甲状腺の治療を行い症状を抑えていくことが基本となります。